2009年04月02日

体温が平熱を保つしくみ

私達の体は、36.5℃前後に保たれていなければ生きていられません。

この体温は、体の中でつくられる熱と、体外へ逃がされている熱との

バランスによって保たれています。

熱は、摂取した食べ物の栄養素が消化・吸収され、

肝臓や筋肉その他で代謝を受け、

最終的には二酸化炭素に分解される過程で作られます(科学的な仕組み)。

一方、熱を体外へ放射する仕組みは輻射、伝導、対流及び水分蒸散によっています。
(物理的な仕組み)

服を着ればきるほど温かいのは、皮膚から服へ、服から服へ、服から壁へと

熱の放射が複雑になるため、逆に体温の放散を阻害しているためです。

この科学的な熱産生と物理学的な熱放散のバランスをとり、

体温を36.5℃に保たせているのは、大脳の中の視床下部の前後にある熱産生の

中枢と熱放散の中枢、及びその2つを統括している体温調節中枢の働きによります。

これが、エアコンを36.5℃にセットしたときのように働いていることになります。

つまり、体温が36.5℃以下になると熱産生の中枢が働き、

36.5℃以上になると熱放散の中枢が働いてバランスをとるのです。

このように、人間の体は、各臓器から細胞にいたるまで

それぞれがバランスをとって成り立っています。

そのバランスを崩さないよう日頃からの心がけが大切です。


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Posted by 健康工房 紀の郷 at 14:50