2007年07月30日

腸内細菌は生活習慣病を予防します(1)

1、余分なコレステロールを排除する腸内細菌

腸内細菌は生活習慣病を予防します(1)


過剰なコレステロールは生活習慣病のもと

近年、日本人の食生活が欧米化して、動物性脂肪をたくさん摂るようになってきました。

脂肪の摂りすぎは、コレステロール値を上げ、

血管壁にコレステロールを沈着させて動脈硬化を進行させます。

それが原因で心臓病や脳卒中などになります。

これはもう周知のこととなってきました。

腸内細菌が余分なコレステロールを排除する

過剰にとったコレステロールを体内の蓄積を抑え、排泄する腸内細菌が、

人間の腸内細菌から発見されています。

それは、血清コレステロール値が高い人と、低い人の腸内細菌の調査から始まりました。

血清コレステロール値の低い人には、特定の腸内細菌が多く存在することがわかりました。

その腸内細菌は、体内に取り込まれた糖を分解して多量の乳酸や酢酸を作り出す菌です。

その菌はエンテロコッカスの中から発見され、

さらに特定の種、株がわかりました。

それを発見した研究者が、エンテロコッカス・フェカリス・AD株101と命名したわけです。

このエンテロコッカス・フェカリス・AD101株は、

エンテロコッカスが属、フェカリスが種、AD101が株に当たります。

腸内細菌が血管を掃除する(動物実験)

腸内細菌は生活習慣病を予防します(1)

エンテロコッカス・フェカリス・AD株101のウサギを使った動物実験をご紹介します。

正常なウサギを2つに分け、片方にコレステロールの高いえさを与え、

もう一方には、コレステロールの高いえさとエンテロコッカス・フェカリス・AD株101を与えました。

それを約3ヶ月間つづけ、解剖して体内の各種臓器などを調べてみました。

その結果、コレステロールの高いえさだけを与えられたウサギでは、

いたるところにコレステロールが蓄積されていました。

しかし、コレステロールの高いえさと同時に

エンテロコッカス・フェカリス・AD株101も与えられていたウサギは、

正常食のウサギと同じような状態でした。

このような腸内細菌が、私たちの腸の中にたくさん存在すれば、

心臓病や脳卒中などに代表される生活習慣病が予防されます。

健康工房 紀の郷



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Posted by 健康工房 紀の郷 at 11:49